漢詩と中国文化 |
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登袁州城樓 杜甫 |
杜甫の七言律詩「袁州の城樓に登る」(壺齋散人注) 東郡趨庭日 東郡 庭に趨する日 南樓縱目初 南樓 目を縱にする初め 浮雲連海岱 浮雲 海岱に連なり 平野入青徐 平野 青徐に入る 孤嶂秦碑在 孤嶂 秦碑在り 荒城魯殿余 荒城 魯殿余す 從來多古意 從來 古意多し 臨眺獨躊躇 臨眺して獨り躊躇す ここ山東の都袁州にあって父の教えを守っている今日この頃、南門から始めて目にする眺め、浮雲が海と泰山との間に連なり、平野は青洲、徐州に広がる 孤嶂には秦の始皇帝の建てさせた碑が残り、荒城には魯の宮殿の跡が偲ばれる、昔のことを思うとさまざまな思いにとらわれる、わたしはひとりそれを思いやりながら立ち去りかねているのだ 望岳と同じく29歳頃の作品とされる。杜甫の父杜閑はこの頃?州の司馬となっていた。袁州は魯(山東)の地にある。杜甫の父は地方官を歴任した後、この地の司馬の職にたどり着いていたのだった。当時斉魯を放浪していた杜甫は、父親のいる袁州に立ち寄り、この詩を詠んだ。 |
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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2009 このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである |