漢詩と中国文化
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遵大路:捨てられた女(詩経国風:鄭風)



遵大路兮    大路に遵(したが)って
掴執子之袂兮 子の袂(たもと)を掴(と)り執る
無我惡兮    我を惡(にく)むこと無かれ
不棄故也     故を棄(すみやかにす)てざれ

遵大路兮    大路に遵って
掴執子之手兮 子の手を掴(と)り執る
無我醜兮    我を醜しとする無かれ
不棄好也    好(よしみ)を棄(すみやかにす)てざれ

男が大路をいくと、女が男の?にすがっていう、わたしを憎まないでください、わたしのことを捨てないでください

男が大路をいくと、女が男の手にすがっていう、わたしを醜いなどといわないでください、楽しかった日々を捨てないでください


男に捨てられた女が、大路を去っていく男にすがりついて嘆願している様子を歌ったものだ、女の身の振りかまわぬ執念もすさまじいが、男の冷たさも許せない






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