漢詩と中国文化 |
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汝墳:夫との再会(詩経国風:周南) |
遵彼汝墳 彼の汝墳に遵(したが)ひ 伐其條枚 其の條枚を伐る 未見君子 未だ君子を見ず 叔如調飢 叔(でき)として調飢の如し 遵彼汝墳 彼の汝墳に遵ひ 伐其條肄 其の條肄を伐る 既見君子 既に君子を見る 不我遐棄 我を遐棄せず 舫魚赤尾 舫魚 赤尾 王室如燬 王室 燬くが如し 雖則如燬 則ち燬くが如しと雖も 父母孔邇 父母 孔(はなは)だ邇(ちか)し あの汝水の堤に沿って歩き、木の枝を刈っては薪にしています、でも夫と会うことができぬままに、心は飢えて朝食をとっていないかのようです あの汝水の堤に沿って歩き、木のひこばえを刈っては薪にしています、とうとう夫と会うことができました、わたしのことを忘れてはいませんでした 舫魚は苦労すると赤くなります、王室も我が夫にそのような苦労を負わせます、でも王室がどんなに責め立てても、父母を思いやってもう戦争に行かないでください 戦争に借り出されて遠征していった夫を思いやる気持ちと、夫が帰ってきたことへの喜びを歌ったものと考えられる、妻は再会の喜びをかみしめながら、夫に再び戦争に行かないで欲しいと願っている |
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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2007-2008 このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである |