漢詩と中国文化 |
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春題湖上:白楽天を読む |
白楽天の七言律詩「春湖上に題す」(壺齋散人注) 湖上春來似畫圖 湖上に春來りて畫圖に似たり 亂峯圍繞水平舖 亂峯圍繞して水平らかに舖(し)く 松排山面千重翠 松は山面に排して千重の翠 月點波心一顆珠 月は波心に點じて一顆の珠 碧毯線頭抽早稻 碧毯の線頭 早稻を抽き 青羅裙帶展新蒲 青羅の裙帶 新蒲を展ぶ 未能抛得杭州去 未だ杭州を抛ち得て去る能はず 一半勾留是此湖 一半の勾留 是れ此の湖 湖上に春がやってきてまるで絵のような風景だ、周りは山々に取り囲まれ水面は滑らかだ、松が山面に生えて緑が重なり合い、月は波頭に映じてたまのようだ(一顆:ひとつぶ) 緑の絨毯の毛先とみえるのは稲の穂の先、青羅の裙帶と見えるのは蒲の穂先だ、いまだに杭州をなげうって去りがたく、なかば引き留められているのはこの湖のせいなのだ(碧毯:緑色の絨毯) これは杭州にある風光明媚な湖、西湖を歌い讃えた詩だ。 |
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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2009-2014 このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである |