漢詩と中国文化 |
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東坡八首其五:蘇軾を読む |
蘇軾の五言古詩「東坡八首其五」(壺齋散人注) 良農惜地力 良農は地力を惜しむ 幸此十年荒 此の十年の荒を幸とす 桑柘未及成 桑柘未だ成るには及ばざれど 一麥庶可望 一麥望むべきに庶(ちか)し 投種未逾月 投種して未だ月を逾(こ)えざるに 覆塊已蒼蒼 塊を覆ひて已に蒼蒼たり 農夫告我言 農夫我に告げて言はく 勿使苗葉昌 苗葉をして昌かんならしむる勿れ 君欲富餅餌 君餅餌に富まんと欲すれば 要須縱牛羊 要(かならず)須らく牛羊を縱(はな)つべしと 再拜謝苦言 再拜して苦言に謝す 得飽不敢忘 飽くを得なば敢へて忘れず 良農は地力を惜しむもの、幸いこの畑は10年耕作せず地力はある、桑柘がなるには及ばないが、麦の実くらいは実るだろう 種を植えてまだ一月にもならぬのに、もう芽が出て青々としている、 農夫が自分に向かっていうには、苗を伸び放題にしておいてはならぬ、収穫を多くしたいと思ったら、牛羊を放って踏ませろと ご忠告に感謝します、腹いっぱいになるようなことがあったら忘れはいたしますまい |
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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2009-2011 このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである |