漢詩と中国文化 |
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秋興其二:杜甫を読む |
杜甫の七言絶句「秋興其二」(壺齋散人注) キ府孤城落日斜 キ府の孤城落日斜めなり 毎依北斗望京華 毎(つね)に北斗に依りて京華を望む 聽猿實下三聲涙 猿を聽いて實に下す三聲の涙 奉使虚隨八月槎 使を奉じて虚しく隨ふ八月の槎 畫省香爐違伏枕 畫省の香爐違ひて枕に伏し 山樓粉蝶隱悲笳 山樓の粉蝶悲笳に隱る 請看石上藤蘿月 請ふ看よ石上藤蘿の月 已映洲前蘆荻花 已に映ず洲前蘆荻の花 キ州府の孤城に日が斜めに落ちるたび、自分は北斗を頼りに都の方角を眺めてきた、猿の悲しげな声を聞いては三声の涙を流し、使命を奉じて虚しく筏を調えてきた かつては役所勤めをした身も今は枕に伏し、山樓には日が暮れて悲しい笳声が聞こえている、石上には藤蘿のような月がかかり、白州の蘆荻の花を照らしている 旅先にあって今昔の移り変わりを慨嘆したもの、猿の声は、旅人に悲しく訴えかけるものとされていた |
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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2009-2011 このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである |