漢詩と中国文化 |
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登牛頭山亭子:杜甫を読む |
杜甫の五言律詩「牛頭山の亭子に登る」(壺齋散人注) 路出雙林外 路は雙林の外に出で 亭窺萬井中 亭は萬井の中を窺ふ 江城孤照日 江城は孤として日に照らされ 山谷遠含風 山谷遠た風を含む 兵革身將老 兵革に身將に老いんとし 關河信不通 關河 信通ぜず 猶殘數行涙 猶ほ殘す數行の涙 忍對百花叢 忍んで對す百花の叢 山道は寺院の彼方までつながり、亭からは市街が見下ろされる、川沿いの城はぽつんとたたずんで日の光を受け、山谷には風が吹き通う 兵乱のなかで老いていく自分だが、関河を隔てた親戚とは手紙のやりとりもできぬ、ひからびたこの身にも流す涙が残っていた、百花咲き誇る草むらを見るに忍びないのだ 牛頭山は梓州の西南にある山。その山上の東屋に登ったときのことを歌ったもの。広徳元年梓州にあっての作。 |
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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2009-2011 このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである |